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LPOの費用対効果は?LPの改善&最適化に効くLPOツールの選び方
LPO(Landing Page Optimization)とは、ランディングページ最適化とも呼ばれ、ランディングページをユーザーの行動に合わせて最適化し、コンバージョン率を改善する取り組みのことをいいます。
ランディングページを改善するために、LPOツールの導入を検討している方も多いのではないでしょうか?
LPOツールにはさまざまな種類があり、導入には費用がかかります。本記事では、LPOツールの費用対効果について解説し、最適なツールを選ぶための比較ポイントを紹介します。
このページの目次
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LPOツールは費用対効果を期待できる
LPOツールは正しく選定し活用することで、コンバージョン率の向上やユーザーの離脱防止につながり、高い費用対効果を得ることが可能です。
それでは、どのようにLPOツールを選べばいいのか、順に解説していきます。
そもそもLPOとは
LPOは特定の目標に対して最適なランディングページを設計することを指します。LPOを行うことで、訪問者がアクションを起こしやすい環境を作り出し、コンバージョン率の向上を期待できます。
具体的には、以下のプロセスを繰り返し行います。
- ユーザーの属性や行動履歴を分析
- 分析結果をもとにランディングページを改善
- 改善の効果をテスト
- テスト結果をもとに最適化
LPOツールの導入費用
LPOをサポートしてくれるLPOツールにはさまざまな種類がありますので、費用対効果に見合うかどうかを必ず検討しましょう。
LPOは何度もテストを繰り返しながら効果を検証する施策です。根気良く長期間に渡って実施する必要があり、場合によっては年額で費用がかかることもありますので、ランニングコストが気になるところです。
ツールA | ツールB | ツールC | |
初期費用 | なし | なし | 10万円 |
月額料金 | 1,650円 | 9,980円 | 15万円 |
計測PV数の上限 | 10万PV/月 | 1万PV/月 | 50万PV/月 |
主な機能 | ヒートマップ機能 セッションリプレイ機能 分析レポート | ヒートマップ機能 コンバージョン計測 A/Bテスト機能 アクセス解析レポート | 導入プログラム・学習コンテンツの提供 イベント計測 A/Bテスト機能 ファネル分析機能 セッションリプレイ機能 |
機能やサービスの内容によって、初期費用/月額料金ともに大きな差があります。トライアル期間が設けられているケースも多いため、まずは試してみて自社の改善プロセスや目的に合っているかどうかのチェックをおすすめします。
また、多くのLPOツールは、計測PV数の上限値で月額料金の異なる複数プランを設定しています。まずは、改善したいランディングページのPV数を確認し、検討するLPOツールのどのプランに該当するか確認しましょう。
そのほか、計測するドメイン数、ページ数、Google Search Consoleなどの外部ツール連携の有無、利用可能なメンバー数などの違いも考慮する必要があります。これらを比較検討し、自社の改善プロセスや目的にあったLPOツールを選択することが重要です。
LPOツールの費用対効果はどのくらい?
このようにLPOツールの導入費用/月額料金はさまざまですので、どのくらい費用対効果が見込めるのか導入前によく確認して検討する必要があります。
そこで、LPOツールの費用対効果を算出する方法を簡単に説明します。
LPOツール費用対効果の算出方法
下記の順番で進めていきます。5ステップありますが、すぐに計算は終わります。
- 1件の成約(コンバージョン)で、平均いくらの利益が出るか算出する
- その1件の成約に繋がるまでランディングページからの問い合わせが平均何件必要だったかを調べる
- 1と2の値をもとに、問い合わせ1件あたりの価値を算出する
- LPOツールのCPA(顧客獲得単価)を計算する
- 3と4の値を見比べて費用対効果を判断する
まず最初に1から3までを実施しましょう。たとえば、1件の成約で平均10万円の利益が出るとします。その1件の成約まで平均5件の問い合わせが必要だとすると、10万÷5件=2万円/件で、問い合わせ1件あたりの価値は2万円になります。
次にステップ4のLPOツールのCPA(Cost Per Acquisition / 顧客獲得単価)を算出します。
たとえば、
- 初期費用:30,000円
- 月額費用:10,000円
のLPOツールを導入したことで、以下の効果を得られたとします。
- 成約率(コンバージョン率)が1%から2%に増加
年間の訪問者数が10,000人だとすると、CPAは以下のように計算できます。
- 年間のツール費用:(10,000円 × 12ヶ月) + 30,000円 = 150,000円
- 増加した成約数:(10,000人 × 2%)-(10,000人 × 1%)= 100人
- 完了1件あたりのコスト(CPA):150,000円 ÷ 100人 = 1,500円
つまり成約1件あたり1,500円の顧客獲得コスト(CPA)がかかっていることになります。
最後にステップ5で、1件あたりの利益は2万円ですから、LPOツールのCPAが1,500円なのであれば、1件あたり18,500円儲かっていることになり、このツールの費用対効果はとても高いといえます。
(参考)フォーム一体型LPのメリット/デメリット
LPOツールを利用して最適化を行いたいランディングページは、コンバージョン率をとくに向上させたいページだと思います。コンバージョン率を向上させるために、入力フォームがランディングページ内に埋め込まれたフォーム一体型LPを作成する方法もあります。
以下の記事では、ランディングページを改善するメリットを含め、フォーム一体型LPについて解説していますのでぜひご覧ください。
一方、フォーム一体型LPにはデメリットもあるので、以下の記事もあわせて参照していただければ幸いです。
LPOツールは3種類のタイプに分けられる
LPOツールは、機能別に3種類のタイプに分類できます。それぞれのツールが提供する機能とそのメリットについて詳しく説明します。
1. A/Bテストツール
A/Bテストツールは、同じページの異なるバージョン(AバージョンとBバージョン)を作成し、どちらがより効果的かを比較するためのツールです。
主な機能:
- バージョン作成: 複数のページバージョンを簡単に作成。
- トラフィック分割: 訪問者を均等にバージョンAとバージョンBに振り分け。
- パフォーマンス測定: コンバージョン率やクリック率などのKPI(Key Performance Indicator)を比較。
A/Bテストツールを利用することで、実際のユーザーデータに基づいて効果的なページデザインを決定できます。また、小規模な変更で大きなリスクを取ることなく最適化を進められます。
たとえば、ランディングページで以下のような変更を行い、A/Bテストでコンバージョン率を比較するときなどに使えます。
- ファーストビューのビジュアルやコピーの変更
- フォームを埋め込みした場合と、フォームへのボタンを設置した場合
- 配置した購入ボタンの色の変更
2. ヒートマップツール
ヒートマップツールは、ユーザーのページ上での行動を視覚的に表示し、どの部分が注目されているかを把握するためのツールです。
主な機能:
- クリックマップ: どのエリアが最もクリックされているかを表示。
- スクロールマップ: ユーザーがページのどの部分までスクロールしているかを可視化。
- マウスムーブメント: マウスの動きを追跡し、注目されているエリアを特定。
ヒートマップツールを使うことでユーザーの行動を一目で把握できるため、直感的な改善点を見つけやすくなります。また、ユーザーがどこで興味を失っているかを特定し、エンゲージメントを高めるための対策が可能です。
たとえば、ヒートマップを利用してランディングページを訪れたユーザーがどこで離脱しているかを分析し、コンテンツの配置を変更するなどの改善を行うことができます。
3. オールインワンツール
オールインワンツールは、A/Bテストやヒートマップを含む、複数の機能を一括で提供する総合的なLPOツールです。
主な機能:
- 総合ダッシュボード: 全てのデータを一元管理できるダッシュボード。
- 多機能連携: 複数の最適化機能を連携させて効果的に運用。
- 詳細レポート: 各種データを統合し、詳細なレポートを提供。
複数のツールを一つにまとめることで管理が簡単になり効率的な運用を行えます。また、全てのデータを一元化して一貫性のある分析が可能に。ただし、複数機能を有するオールインワンツールは高額になる傾向があります。
LPOツールの5つの比較ポイント
LPOツールの選定で重要になる、5つの比較ポイントを紹介します。
1. 機能性
LPOツールを導入する目的はコンバージョン率の向上ですが、LPOツールを使って具体的に何を行いたいのか?をまず明確にしておきましょう。そしてどのような機能が必要かを明確にし、それに応じたツールを選びます。
プランによってドメイン数やPV数が制限されていたり、利用できる機能が限られていたりします。多機能なLPOツールほど高額になりやすいので、必要な機能をしっかり見極めて選定しましょう。
2. 価格
価格は機能や提供されるサービスの範囲によって大きく異なるため、企業のニーズに合わせて適切なツールを選ぶ必要があります。
初期費用がかからないツールはありますが、月額料金なしで利用できるLPOツールは基本的にありませんので、ランニングコストはかならずかかると考えましょう。
月額料金には、基本プランからエンタープライズ向けのプランといった複数プランが用意されていることが多いので、必要な機能を備えたプランを選ぶことが重要です。
3. 使いやすさ
ツールのインターフェースが直感的で操作しやすいかどうかは、ツールを効果的に利用できるかに直結します。複雑で難しいツールを使いこなすためには、導入後に学習やトレーニングが必要になり、別途教育コストがかかります。
できるだけ視覚的に分かりやすく、使い方を説明するガイドやチュートリアルが充実しているLPOツールを選びましょう。
トライアル期間が設けられているLPOツールも多数ありますので、まずは試してみて使いやすいかどうか判断することをおすすめします。
4. カスタマーサポート
導入後のサポート体制の充実度も重要なポイントです。技術的な問題が発生した際や、使い方に関する問い合わせへの対応がしっかり用意されている必要があります。
電話、メール、チャットサポートなど、どのようなサポートが提供されているのか、またサポート時間帯は平日のみの対応か、などを事前に確認しましょう。
5. 導入事例と評価
他の企業の導入事例やユーザーレビューを参考にすることで、ツールの実際の効果や信頼性を確認できます。成功事例や評価の高いツールは、安心して導入することができます。
実際の導入事例をもとにどのような効果が得られたかを具体的に紹介している記事や、ツールのユーザーレビューをまとめて紹介しているサイトもあります。導入前にツール名で検索してみて、他のユーザーからの評価やフィードバックを確認してみましょう。
まとめ
自社に合ったLPOツールの導入により、効果的にコンバージョン率を高めることが可能であり、費用対効果を期待できます。本記事で解説した比較ポイントなどを参考に、最適なLPOツールを選定していただければ幸いです。
さらに、購入や申込などのコンバージョン率を高めるためには、ランディングページだけではなくフォームの最適化も重要です。ランディングページからフォームへユーザーを導くつながりや、フォームの設置場所、フォーム自体の見直しなどを行う「エントリーフォーム最適化(EFO)」が必要になります。
EFOについては以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Pivot-Formはフォーム一体型LPにも対応していて、直感的に入力しやすいフォーム作成ツールです。
オリジナルデザインの使用やカスタマイズも可能ですので、ぜひご検討ください。
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