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【脱クラウド・脱SaaS】フォームをオンプレミスへ移行する方法

現在、多くの企業がSaaS型のフォーム作成ツールを利用していますが、その利便性の一方で課題を抱えるユーザーも増えています。

「もっとコストを抑えたい」
「データ管理を自社でしっかり行いたい」

とくに、毎月の月額費用によってコストが増え続けることや、外部のプロバイダーにデータを預けることへの不安、そして思い通りにカスタマイズできない不満が多く聞かれます。

クラウドやSaaS、ASPは手軽に利用できる反面、これらの問題を避けられないケースも。この記事では、これらの課題を解決するために、フォームをオンプレミス(=自社設備での運用・管理)へ移行する方法をご紹介します。

SaaSフォームの問題点

SaaS型のフォーム作成ツールは、初期コストが低く手軽に導入できるという点で魅力的です。しかし、運用を続ける中で以下のような問題に悩まされることがあります。

データの取り扱いに対する不安

SaaSフォームにお客様が入力したデータを預ける場合、「個人情報は適切に守られるのか?」とプライバシー保護の面で不安が残ることがあります。プロバイダーのサーバーにデータが保存されるため、セキュリティの面で十分な対策が取られていない場合、情報漏洩のリスクも懸念されます。

2024年3月に、個人情報保護委員会はクラウドサービスの利用に関する注意喚起を行いました。これは、クラウドサーバーに保存されたマイナンバーを含む個人情報の漏洩が発生したことを受けたものです。委員会は、クラウドサービス提供者が個人データの取り扱いに関する責任を明確にし、適切なセキュリティ対策を講じる必要があることを強調しました。詳細はこちらので解説されています。

クラウド利用時には、サービスの利用規約や契約書を熟読し、プロバイダーが安易にデータにアクセスすることはないか、データが安全に管理されているかなどを確認する必要があります。

プロバイダーの影響を受けやすい

SaaS型のサービスは、サービスプロバイダーの仕様変更や価格改定に左右されやすいです。ある日突然、価格が上がったり、使い勝手の悪い仕様変更が行われたりすることも少なくありません。これにより、運用コストや効率性に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、クラウド事業者の破産により突然サービスが停止する可能性があります。サービス停止に備えて、必要なデータを定期的にバックアップ取得できるかもチェックしましょう。

カスタマイズの限界

SaaSフォームは、基本的に標準機能として提供された機能から必要なものを選択して利用することが多いです。そのため、自社特有の業務フローやデザイン要件に完全には適合しないケースがあり、柔軟なカスタマイズが難しいという課題もあります。

対策はオンプレミスで

SaaSフォームの問題点/対策はオンプレミスで

こうした問題に対処するための有効な手段として、「オンプレミス」への移行があります。オンプレミスとは、自社のサーバーやインフラを用いてシステムを運用する方式で、以下のようなメリットがあります。

データ管理の改善

データはすべて自社内で管理されるため、第三者の介入を受けずに情報の取り扱いが可能です。データセキュリティの強化にもつながり、プライバシー保護や法令遵守においても安心です。

カスタマイズ性の向上

オンプレミスは、自社のニーズに合わせたシステム設計が可能です。既存のワークフローにぴったりと合うフォームを構築できるため運用効率が向上します。また、細かいデザインや機能を自由にカスタマイズでき、自社のブランディングにあったフォームを作成可能です。

長期的なコスト削減

SaaSのような月額料金が発生しないため、初期投資は高くなる場合もありますが、長期的にはコストを大幅に削減できます。運用するハードウェアやソフトウェアのライフサイクルを管理することで、費用対効果を最大化できます。

セキュリティ強化

自社のネットワーク内でデータを管理できるため、外部攻撃への対策や内部セキュリティポリシーの適用が可能です。これにより、情報漏洩やサイバー攻撃からのリスクを大幅に減らせます。

オンプレミスでフォームを運用するメリットについて、詳しくは以下の記事もご参照ください。

SaaS型からオンプレミスフォームへの移行方法

SaaS型からオンプレミスフォームへの移行方法

SaaS型フォームからオンプレミスフォームに移行するには、以下の流れで行います。

1. 要件定義

自社の業務フローやデータ管理方針に基づいて、どのようなフォームシステムが必要かを明確に定義します。この段階でカスタマイズの必要性やセキュリティ要件を確認することが重要です。

2. 製品選定

オンプレミス環境に適したフォーム作成ツールやシステムを選定します。オープンソースソリューションや商用製品の中から、自社に合ったものを選びましょう。

3. インフラ構築

オンプレミスでの運用を行うためのサーバーやネットワーク環境を整えます。セキュリティやパフォーマンスを考慮し、必要なハードウェアやソフトウェアを準備します。

4. フォーム構築と移行

新しいシステムでフォームを構築し、SaaSフォームで収集したデータを安全に移行します。移行時にはデータの正確性を確認し、必要に応じてデータフォーマットの変換も行います。

5. 運用保守体制の確立

オンプレミスシステムの運用を安定させるため、定期的なメンテナンスやセキュリティ対策を実施する体制を整えます。長期的な運用コストを抑えるためにも、保守計画を立てておくことが重要です。

まとめ

SaaS型フォームには便利な点も多いですが、長期的な視点で考えると、コストやデータ管理、カスタマイズ性などの面で課題があります。これらの問題に対処するためには、オンプレミスフォームへの移行が有効です。自社のニーズに合ったシステムを構築し、柔軟な運用が可能となるオンプレミスフォームの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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