選ぶならこれ!コーディング不要のフリーPHPメールフォーム、ベスト5
ウェブサイトには欠かせないメールフォーム。
この記事では、コーディング知識がなくても使える、PHPを利用した無料のメールフォームを5つご紹介します。
また、フリーのPHPメールフォームを使用するメリットとデメリットを詳しく解説し、有料のメールフォーム作成ツールを選択するメリットについても説明します。
最適なメールフォームの選択に、ぜひ本記事を参考にしてください。
このページの目次
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初心者でもわかる!PHPメールフォームの基本
PHPメールフォームとは?
PHPメールフォームは、ウェブサイトの所有者がユーザーからの問い合わせやフィードバックを受け取る手段として広く利用されています。
PHPを使用して作成され、ウェブページからユーザーが情報を入力し、それをサーバー側で処理して指定されたメールアドレスにデータを送信します。PHPはサーバーで動作するスクリプト言語で、動的なページ生成に適しています。
なぜPHPメールフォームを選ぶといいのか?
PHPメールフォームを選ぶ主な理由は、低コストで導入でき、使いやすいことです。インターネット上には、フリーのPHPメールフォームが多数提供されており、それらを利用することでコストをかけずにメールフォームを実装できます。
また、適切に開発することで使いやすく直感的なインターフェースを提供できます。利用者は、メールフォームの立ち上げ不要で手軽にメッセージを作成でき、送信前に入力間違いや必須情報の不足などを確認できます。サイト運営者は、受付メールの自動送信や迷惑メールの予防などができます。
ただし、PHPメールフォームを選ぶ際には、セキュリティとプライバシーの保護に注意する必要があります。適切に開発されていない場合、フォームから送信される個人情報が保護されておらず、情報漏洩などのさまざまなリスクにさらされる可能性があります。
メリット・デメリットについては、後ほど詳しく解説します。
フリーのPHPメールフォームってどんなものがある?
ここでは、誰でも簡単に使用できるコーディング知識不要のフリーPHPメールフォームをご紹介します。それぞれのツールの特徴を比較し、最適なメールフォームを見つけてください。
EasyMail
- 主な機能:無制限のメールフォーム生成、レスポンシブデザイン、管理画面付き
- 動作するPHPバージョン:明確な記載なし(PHP+MySQLで開発)
- 商用利用など:MITライセンスで公開、改変・再配布・商用利用OK
MicroEngine Mailform
- 主な機能:添付ファイル対応、料金計算、郵便番号から住所の自動入力、確認画面、自動返信、送信先振り分けなど
- 動作するPHPバージョン:PHP5.3以降
- 商用利用など:無償使用の場合は著作権者表示が必要
MailForm01
- 主な機能:確認画面、自動返信、多言語対応など
- 動作するPHPバージョン:PHP4.3.9~PHP8.1
- 商用利用など:商用利用OK、完了画面に著作権表示あり
- その他:有料版あり(ファイル添付、禁止IP機能など)
TransmitMail
- 主な機能:ファイル添付、静的ページに組み込み可能
- 動作するPHPバージョン:PHP5.4以上
- 商用利用など:MITライセンスで公開、改変・再配布・商用利用OK
Pivot-Form
- 主な機能:無制限のフォーム生成、添付ファイル対応、レスポンシブデザイン、管理画面付き、郵便番号から住所の自動入力、確認画面、自動返信
- 動作するPHPバージョン:PHP7.4以上
- その他:有料版あり(管理ユーザー数・フォーム数無制限、運用に合わせたカスタマイズ可能など)
Pivot-Formでは、有料版のほか30日間の無料お試しを実施しています。
お試し期間中では、フォーム数の制限がなく、フォームを作成・テストし、操作性や機能をじっくり確認することができます。
無料サポートも含まれていますので、ぜひお気軽にお試しください。
Responsive Mailform
- 主な機能:自動返信、郵便番号から住所の自動入力、ふりがな自動入力
- 動作するPHPバージョン:PHP5.6以降推奨
- 商用利用など:著作権表示なしで利用可能
- その他:有料アドオンあり(確認画面、ファイル添付など)
フリーのPHPメールフォームとしておすすめなのは『EasyMail』です。
「EasyMail」は日本製のオープンソースメールフォームで、完全無料で利用可能です。独自ドメインが使用可能なため、GA4によるアクセス計測も行えます。デザインのカスタマイズも自由なので、ウェブサイトのブランドイメージに合わせたフォームの作成も可能。幅広く対応できる便利さが魅力です。
ただし、以下のデメリットも考慮する必要があります。
- サーバーへの設置が手間
- ブランディングに合わせるなど高度なデザイン構築は難しい
専門的な知識を必要とする作業や、デザインのカスタマイズが必要な場合は、有料でサポートを受けられます。フリーで使えるPHPメールフォームとはいえ、“すべて無料”というわけではありませんので、注意が必要です。
フリーのPHPメールフォームのメリットとデメリット
フリーのPHPメールフォー厶は無料で気軽に使えますが、セキュリティなど注意が必要なポイントがあります。以下に、メリットとデメリットをまとめました。
メリット
- コスト削減:フリーなので初期コストや継続的な支払いが不要
- カスタマイズ:ソースコードが入手可能なため自由にカスタマイズできる
- コミュニティのサポート:人気のあるフリーのフォームは、開発者コミュニティによるサポートが受けられる
デメリット
設置の難しさと保守の課題
フリーのPHPメールフォームを設置する際には、PHPやサーバーに関する専門知識が不可欠です。実際に取り組んでみると、開発環境の準備に予想外の時間がかかったり、バグが発生したりすることもあり、結果として使用を断念するケースも少なくありません。
また、オープンソースであることの注意点として、多くはボランティアによる開発であるため、ソースコードのメンテナンスが行き届かなかったり、途中でメンテナンスが中断されることも珍しくありません。これにより、セキュリティ上の問題が生じたり、導入後に不安を感じることもあります。
一度設置してしまうと、その後の入れ替えが困難になるため、導入する前には十分な注意が必要です。
セキュリティの課題
フリーのPHPメールフォームにはさまざまなセキュリティの課題があります。
- データの暗号化不足:
- メールフォームが適切な暗号化を提供していない場合、送信されたデータが暗号化されずに送信される可能性がある
- これにより、第三者がデータを傍受するリスクが生じる
- スパムや悪意のある攻撃:
- セキュリティ対策が不十分な場合、スパムボットや悪意のあるユーザーによるフォームの乱用や不正な入力が行われる可能性がある
- クロスサイトスクリプティング(XSS)、SQLインジェクションなど悪意ある攻撃による情報漏洩や改ざんの可能性がある
- これにより、ウェブサイトやサーバーに負荷がかかり、正当な利用者に影響が出る可能性がある
- プライバシーとデータ保護:
- データが適切に保護されていない場合、個人情報などの機密データが漏洩するリスクがある
- 特に、無料のサービスでは適切なセキュリティ対策が施されていない場合がある
- ファイルアップロードの脆弱性:
- フォームにファイルアップロード機能がある場合、不適切なファイルタイプのフィルタリングや検証を行なわないと、不正なファイルをサーバーへアップロードされる可能性がある
- リモートコード実行:
- 特に古いPHPバージョンや不適切に設定されたサーバーでは、攻撃者がフォームを介してリモートから不正コードの実行が可能になる場合がある
- 電子メールヘッダーの改ざん:
- フォーム入力が適切に検証されていない場合、攻撃者はメールヘッダーを改ざんして、スパムメールの送信や他のメールアドレスへのリダイレクトなどを行える
- セッションハイジャック:
- セッションIDの取り扱いが不適切な場合、攻撃者がユーザーのセッションを乗っ取り、権限を不正に取得する可能性がある
フリーのPHPメールフォームを利用する場合には、提供元が適切なセキュリティ対策を実施しているか確認し、足りなければセキュリティを強化するための対策の追加を検討することが重要です。
脆弱性対応を完璧にできる自信のない方は絶対にHTMLのフォームタグ等を使って独自実装をしないでください。PHP等のサンプルスクリプトをWebサイトで拾ってくるのもあまりおすすめできません。独自実装や拾ってきたサンプルをそのまま使うと、実装後に脆弱性が見つかった場合の対応など運用が格段に面倒になりますが、プラグインであれば作者の方が対応しているので安心です。
Webサイトのフォームで悪用被害急増中!加害者にならないためのフォーム設置講座
PHPメールフォームに限らずフリーの製品はセキュリティに課題を抱えていることが多々あります。
脆弱性対策に自信がない方、脆弱性が見つかったときのサポートなどが気になる方は、有料PHPメールフォームを検討するほうが安心して利用できると思います。
計測と分析の制限
お問い合わせフォームなどのメールフォームで重要なのは、ユーザーの行動を理解し改善していくことでコンバージョン率を上げることです。このプロセスには、効果的な計測と分析が不可欠です。
ただし、フリーのPHPメールフォームの中には、これらの計測と分析機能に制約があるものも存在します。
- 独自ドメインが使えない
- フォームに独自ドメインが使えない場合は計測ができず、ユーザーがどこで離脱しているのか詳細な情報が分からない
- ページが遷移しない
- LP>入力フォーム>サンクスページのように、ページが遷移すればユーザーがどこで離脱したのか計測・分析できるが、ページが遷移しない場合は詳細に計測できない
- 同一URLで計測するためには設定が大変
- 同一URLでもコンバージョンの計測はできるが、Googleタグマネージャで細かく設定するため技術的な知識が必要
このように、フリーのPHPメールフォームには、セキュリティの課題や計測・分析の制限があります。フリーのPHPメールフォームを利用する方は、これらのデメリットに注意してください。
その他にも、以下のようなデメリットがあります。
- 有料メールフォームのような専門的なサポートが得られない
- 必要な機能が含まれていない場合、自分で機能を追加する必要がある
- ツール単体は無料でも、機能追加や専門的なサポートが必要な場合は有料になる
知識いらずで簡単・高セキュリティ!有料メールフォームでできること
企業にとって、ウェブサイトのメールフォームは顧客とのコミュニケーションの重要な窓口です。フリーのPHPメールフォームでは、セキュリティや機能面での制限がネックになることがあります。
有料のメールフォームでは、フリーのものでは得られない高度なセキュリティや豊富な機能を提供しています。特にビジネスでの使用を考えている場合、より信頼性の高いサービスを選ぶことが重要です。
有料メールフォームの相場や、どんなサービスがあるのか気になる方は、こちらの記事がおすすめです。
タイトルはWebアンケートシステムですが、多数がメールフォームにも使えるサービスを紹介していますのでぜひ参考にしてください。
有料メールフォームの主なメリット
有料メールフォームのメリットを簡単にまとめると以下になります。
- 高度なセキュリティ:
- セキュリティ機能の更新・保守を定期的に行い、最新技術でデータを保護する
- カスタマイズ:
- 企業のブランディングに合わせたデザインのカスタマイズが可能
- 簡単なセットアップと管理:
- 専門知識がなくても簡単に導入・設定できるツールを提供
- カスタムサポートと相談:
- 専門のサポートや提案を受けられる
Pivot-Formなら、さらにこんなメリットも
さらに、Pivot-Formなら、以下のメリットもあります。
- 個人データはすべてお客様のサーバー上で管理:
- 情報漏洩のリスクが少なくセキュリティ面も安心
- 初期設定から全てサポート:
- 技術的な負担を感じることなく簡単に導入できる
- カスタマイズの自由度:
- ブランディングに沿った専用のデザインテーマを提供
- 標準機能にない機能もカスタマイズにより追加開発が可能
- パーソナライズされた提案:
- 要望をヒアリングし、最適な運用方法を提案
また、以下のような便利な機能も標準でご利用いただけます。
- 郵便番号からの住所の自動入力
- バリデーションチェック
- ファイル添付できるファイルタイプの制限
- 利用規約やプライバシーポリシーへの同意モーダル
企業がメールフォームを選ぶ際には、使いやすさやカスタマイズの柔軟性も重要ですが、セキュリティには特に注意が必要です。フリーのPHPメールフォームでも、自分でセキュリティ対策を施せばリスクを回避できますが、専門的な知識や技術が必要になり時間もかかります。
とくにWeb制作会社で、コスト削減のためにフリーのPHPメールフォームを採用したけれど、必要な機能が含まれておらず、自分で機能追加やセキュリティ対策をしなければならなくなることも。それが原因で、納期遅延や肝心なデザインに工数をかけられない、といった問題に発展することがあります。
より簡単に安全に導入できる、有料のメールフォームも検討してみてください。